「Peter Moon Band / Cane Fire」(Panini 1012) 1982
Cyril Pahinui や元 Country ComfortのSteve Wofford が参加したハワイアン指数の高い名盤に次ぐ3枚目のアルバム。Randy Lorenzo の代わりに Martin Pahinui (b) が参加。挨拶代わりに Bob Marley の「Guava Jelly」や「Cane Fire」のレゲエ・サウンドを決めてくれた。ハワイで初めてレゲエ・ナンバーを収録したアルバムである。この数年後よりハワイのヒット曲はレゲエ・リズムが多くなり、現在のアイランド・ミュージックの主流となって行く。
他にはスインギィな On A Little Street In Singapore、Steve-Wofford の名作 Cheri に美しく切ない far Too Wide For Me が素晴らしい。
Medley ; Hanohano Hanalei~のインストでは Ry Cooder が参加し、ラストでは Jon &Randy の代表作 Hawaiian Soul で締めてくれるというハワイアン・ソウルがたっぷりと入った名盤である。
「Peter Moon Band / Harborlights」(Kanikapila 1001) 1983
この後Peterは自己のkanikapila レーベルよりアルバムを数多くリリースする。Panini時代と比較すれば幾分サウンドに洗練が見られ意見の分かれるところだが、斬新なイントロで切り込んで行くハワイ語曲、伝統を守りながらのコンテンポラリー・サウンドにはしっかりと正しくギャビーの心を伝承して行こうとする姿勢がうかがえる。
アルバムとしてはMartin Pahinuiが在籍した最後のアルバム「Heat Wave」(KCD 1010)までは聞くべきものも多く、特に「Harborlights」(kanikapila 1001)「Spirit Lover」(同1002)は必聴盤である。
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2009.05.03 Sun
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ギャビー・パヒヌイより大きな影響を受けたスーパー・スラッキー・ギタリストの Peter Moon。ギャビーより学んだのはハワイアン・スピリットと音楽の多様性だった。ギターの腕前も一流だが、ハワイアンを主に演奏していたサンデー・マノア時代(’67~’74?)より斬新なアレンジ、構成力に優れた能力を発揮していた。ハワイ民謡”Kawaika”ではローリング・ストーンズの“夜をぶっとばせ”とハワイ伝統を融合させた見事なイントロにその才能が見て取れる。サンデー・マノア時代より溢れ出るアイデアは留まる事を知らず、ロック、ジャズ、ボサノバ他数多くのニュアンスをハワイアンに溶け込ませ、ハワイ語を含むオリジナル曲も多数世に送り出した。
「Peter Moon / Tropical Storm」(Panini 1009) 1979
Peter Moon (Band) の1st にして最高傑作であるこのアルバムの目玉は、名曲“ブラジル”のリフを大胆に活用しながらレゲエのリズムを絡ませた Island Love である。
歯切れの良い華やかなパワーで押しまくったこの曲は、ハワイ全土を席捲した正に Tropical Storm だ。ピーターはギターやウクレレを心憎いタイミングで弾きまくり、元 Country Comfort の Randy Lorenzo の自由でディープなベースとのコントラストは、Randyの暖かでとぼけた味のあるボーカルが加わり正に da kine サウンドそのもの。
アルバム全体にもこの勢いが貫かれており、彼らにワイキキ・ビーチでうっとりしている観光客の姿は全く眼中に無い。
「Peter Moon / Tropical Storm」(Panini 1009) 1979
Peter Moon (Band) の1st にして最高傑作であるこのアルバムの目玉は、名曲“ブラジル”のリフを大胆に活用しながらレゲエのリズムを絡ませた Island Love である。
歯切れの良い華やかなパワーで押しまくったこの曲は、ハワイ全土を席捲した正に Tropical Storm だ。ピーターはギターやウクレレを心憎いタイミングで弾きまくり、元 Country Comfort の Randy Lorenzo の自由でディープなベースとのコントラストは、Randyの暖かでとぼけた味のあるボーカルが加わり正に da kine サウンドそのもの。
アルバム全体にもこの勢いが貫かれており、彼らにワイキキ・ビーチでうっとりしている観光客の姿は全く眼中に無い。
2009.05.02 Sat
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